現地の子どもたちの、口内環境向上を目指して

当院では毎年、カンボジア・シェムリアップ州の孤児院や小中学校を訪問し、
診察やブラッシング指導などの歯科ボランティアを行っています。

ボランティア活動期間中は、予約がとりづらいなど日本の患者様にご不便をおかけしましたが、
おかげさまで毎年数百名の子どもたちを診察・治療することができております。

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2026年カンボジア・ボランティア活動 国際歯科医療支援 医科歯科活動レポート

2026年08月07日

カンボジアの子供たちに笑顔を届ける——ボランティア活動・国際歯科医療支援・医科歯科健診と更なる飛躍へ

1.はじめに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

毎年恒例となりますが、

フォレストデンタルグループ、医療法人メイ・ロイヤル、こうのす共生病院が実施したカンボジアにおける

アンコール大学看護学科生徒へ医科歯科学術講習と歯科健診、現地の方へ国際歯科医療支援、

現地の小中学校生徒へ医科歯科健診、ボランティア活動の記録です。

この活動は、法人内の各医院の参加希望スタッフから選ばれ、参加者一人ひとりが“カンボジアで

自分にできることは何かを考え”熱い思いを胸に活動を行いました。

去年の反省を活かすよう、どうしたら現地の子供に歯磨きの習慣化が出来るかなどを考えた結果、

カンボジアでは歯科衛生士という職業がないため、未来の看護師に歯科の知識を学んでもらい、

幼少期からの歯磨きの習慣化と重要性を看護師の職に就いた時に妊婦の方へ伝えてもらう役割を

担ってもらうことで、将来の子どもたちの健口(健康)と守っていくことができるのではないかと考え、

以前から交流がありました、アンコール大学の看護学生に伝えることを目標に

1年間スタッフ間で会議やチャットにて講習会の内容を考えてきました。

その他にも恒例の小中学校の生徒へ国際医療支援&ボランティア活動を行いました。

2.去年よりも大きなチーム医療へ

 

今年は去年よりも、歯科チームはもちろんのこと、医科のチームも人の繋がりが増え、総勢26名までになりました。

昨年は、歯科衛生士が2名と参加が少なかったため、歯科検診後の治療への流れがスムーズに出来なかったこと、

活動後の器具の滅菌対応が2名だと大変だった去年の活動を教訓とし、今年は歯科衛生士6名の参加となりました。

そのことにより、治療が去年よりも多くの子供たちに行うことができました。

また、医療チームも北里大学の整形外科の先生がアドバイザーとして参加、他にもベトナムで長年医療支援に

参加している先生や東北大学の助教で言語聴覚士の方が、この活動に賛同していただき、活動の輪が大きくなりました。

 

下記が各構成となります。

フォレストデンタルグループ

歯科医師3名、歯科衛生5名、訪問歯科コーディネーター2名

医療法人メイ・ロイヤル

歯科医師2名、歯科衛生士1名

こうのす共生病院

医師2名、看護師1名、理学療法士2名、事務1名

松園第二病院

医師1名

北里大学メディカルセンター

医師1名(アドバイザー)

群馬大学医学部付属病院

医師1名

東北大学病院

医師1名、言語聴覚士1名

現地カンボジア日本人参加者

歯科医師1名

ベトナムより日本人参加者

医師1名

 

サポート・バックアップ協力:アンコール共生病院

一部ですが、アンコール共生病院の外観と病院内の動画です。

3.支援の内容

 

・アンコール大学看護学部の学生へ歯科・医科の講義、歯科検診

・現地の小中学校の子供たちへの無料歯科健診と初期治療(治療数増加)の提供

・医科健診(運動器疾患の検出精度の向上)

・現地医療スタッフへの更なる医科・歯科の衛生保健指導の支援

・現地の子供たちと去年以上の笑顔での交流

 

一部ですが、写真と動画をご覧ください。

↓ボランティア活動スタッフから寄せられた支援金にて、現地の小・中学校や共生の家へお米や食料、日用品を寄贈

 

↓小学生達との集合写真

 

↓今年はオリジナルでボランティアTシャツを作りました!!

 

↓歯科健診、お口の中、健診後の歯科治療風景

  

  

   

  

↓耳鼻科検診と診療風景

  

↓ロコモ検診風景

  

↓歯磨き啓蒙活動後と歯ブラシプレゼント

 

↓歯科・医科健診後の子供たちとの交流

 

↓アンコール大学の歯磨きの大切さの講義、集合写真、KOデンタルさんからの歯ブラシの提供品贈呈、歯科健診

  

 

  

  

↓共生の家にて、日本食を作って子供たちとの夏祭り交流会

  

   

 

↓ダイジェスト動画です

 

来年度のボランティア活動にご興味のある方は、下記までぜひご連絡ください。
医療従事者に限らず、どなたでもご参加いただけます。


▼このような方へ:

  • 医科・歯科の医療従事者の方
    → 現地での診療支援や健康教育活動にご協力いただけます。
  • 企業のCSR担当者・社員の方
    → 社会貢献活動の一環として、社員のボランティア参加を通じて国際支援に貢献できます。
  • 学生や一般の方で、絵を描くのが好きな方
    → クビアン小中学校の壁に絵を描くアート活動に参加できます。
  • 国際支援やボランティア活動に関心のある方
    → 現地の子どもたちと里親制度を通じて貢献できます。                                                          里親会員 – 「共に生きる」ことを何よりも大切に。 – 特定非営利活動法人 – 共生フォーラム
  • 自分のスキルを社会貢献に活かしたい方
    → 国際医療支援PR、物資支援、通訳など、さまざまな形で参加できます。

お問い合わせ・参加希望:
医療法人社団デンタルケアコミュニティ法人事務局
TEL:03-5771-2691
Email:info@forest-dental.or.jp
Webサイト:フォレストデンタルグループ


4.実施概要

4-1. 実施期間

2026年6月7日〜2026年6月11日

4-2. 支援地域と学校

シェムリアップ州

・Butterfly Paradise Orphanage(約140名)

・クヴィアン中学校(約200名)

・「共生の家」孤児院(11名)

・アンコール大学(約60名)

4-3. 主な支援内容

歯科

  • 歯科医療支援による健診・応急処置(健診約400名中、処置約80名の児童)
  • 歯ブラシ約500セット(ケーオーデンタル株式会社様よりご提供)や食料の寄付
  • 歯磨き指導プログラム(歯みがきの習慣と歯みがきの大切さ)と啓蒙活動

目的・目標

未来の看護学生に「歯の大切さ」の講義を実施し、妊婦さんへ歯磨きの大切さを伝えて行ってもらう

毎年、講義を継続していくことで、カンボジア国内に歯磨き習慣の文化をつくること

 

健診結果                                啓蒙活動パンフレット

 

医科

  • ロコモティブシンドローム(移動機能障害)の簡易検診
  • 耳鼻科健診(外耳観察・耳垢チェック)を簡易実施

ロコモ検診の検査項目である側弯症のスペシャリストとして、

齋藤亘先生(北里大学メディカルセンター整形外科部長・准教授)にアドバイザーとして参加いただき、

検診の精度面が大きく前進し、運動器検診を「次のフェーズ」へ進められた。

そして、ST(言語聴覚士)の佐藤さん(東北大学言語聴覚士・助教)の参加により、

より詳しい聴力検査も実施することができました。

目的・目標

「見つけるだけ」で終わらせず、必要な子供を医療につなげることを今年の一番の活動目的

グループ病院のアンコール共生病院を活かし、「見つけて終わり」にせず二次検診へつなげる導線へ

4-4.アンコールワット&トレンサップ湖観光と学校見学

 

  

5.検査結果と課題

5-1. 主な結果

  • むし歯罹患率:89%(1~2本25%、3~4本20%、5本以上55%)

  • プラーク付着率:93%中(多量35%、少量65%)

  • 歯石付着率:42%中(少量69%、多量31%)

  • 歯ぐきの発赤率:21%

  • 歯ぐきの腫脹率:18%

  • 歯ぐきからの出血率:14%

※結果として、歯石付着率以外は昨年よりも数値が多くなってしまった。

5-2. 課題

課題①:知識の普及(点)と、行動の定着(面)のギャップ

講義やパンフレットで「重要性を伝える」ことはできたが、日々の生活(学校や家庭)で「毎日磨く」という

行動変容にまで定着させるための環境・見守り体制がまだ不足している。

課題②:アプローチの優先順位とタイムラグ

妊婦さんへのアプローチは「未来の子どもの予防」として非常に重要。

一方で、今回数値が悪化した4〜18歳の層(すでに今、虫歯がある層)に対しては、

生活圏(学校・家庭)での直接的な介入がまだ追いついていない。

課題③:現地での治療・応急処置の限界

罹患率や出血率が増加しているということは、予防指導だけでは止められない

「すでに治療や本格的な歯石除去が必要なステージ」の子どもが増えている。

現地医療者との連携(昨年の課題①)または、定期的に歯科医院へ受診することの重要性がさらに高まっていると感じました。

5-3. 今後の対応

① 【学校へアプローチ】先生を「指導者」ではなく「伴走者」にする
カンボジアの先生方は非常に多忙なケースが多く、また先生自身のデンタルIQも人それぞれの可能性がありますので、先生への指導をしながら、

「給食後(または登校時)に全員で一斉に歯を磨く時間」のルール化してもらうことをゴールに!!(先生は教えるのではなく、時間を確保して見守る係)

先生向けのパンフレットは、「なぜ学校での歯磨きが学力や発育に大事か(歯が痛いと勉強に集中できない等)」という、教育者の視点に立ったメリットを伝える内容に。

② 【看護学生・妊婦アプローチの継続】「保健室の先生」の役割を担ってもらう
今年アプローチした大学の看護学生たちを、来年の学校巡回や現地指導の「リーダー」として巻き込める仕組みを作る。

現地の看護学生や、今年指導した看護師が、来年アプローチする学校の先生に対して「正しい歯磨きのやり方」をレクチャーする。

私たちが活動し日本に帰国した後も、現地の看護師・看護学生が学校を定期訪問して見守る体制(医療資源の確保の足がかり)を作りを考えていきます。

 

6.ボランティア活動をしたスタッフの感想

フォレストデンタル習志野院 S院長(歯科医師)

フォレストデンタル西新宿院 T院長(歯科医師)

フォレストデンタル川越院 Kさん(歯科衛生士)

フォレストデンタルあやせ院 Hさん(訪問歯科コーディネーター)

 

7.今後の展望

本年度は数値の悪化(う蝕罹患率および歯肉炎症率の上昇)が見られたが、

これは生活習慣の変化に伴う介入の緊急性を示唆していると感じました。

  • 本年度実施した「看護学部への講義」「妊婦への習慣化アプローチ」は、次世代の予防の土台として継続しつつ、

今後は現在リスクに晒されている学童期の児童を守るため、『学校環境への介入』へのフェーズを移行する必要がある。

  • 次年度は、学校長および教員との連携を強化し、日常の教育課程の中に「歯磨き習慣」を組み込むための体制構築

(教員向けガイドラインの配布、学校内での集団歯磨き時間の推奨)を目指します。

 

8.まとめ

これにより、点での衛生指導から、地域・学校が一体となった持続可能な予防システムの確立へと繋げていくことが必要と感じました。

活動のフェーズが「教育(伝える)」から「仕組み化(環境を作る)」へとステップアップを目指していきます。

また本活動は、昨年同様に歯科にとどまらず、子どもたちの健康全体を見守る包括的支援として展開しています。

歯が痛いときや耳が聞こえにくい、そんな時には、通院することが必要だと考える文化や習慣になるようなアプローチを行っていきます。

私たち元気グループ(フォレストデンタルグループ・こうのす共生病院)は、医療者としての責任を果たすとともに、

「痛みなく、聞こえ、動けて、笑顔で生きる子どもたち」を増やすことを目指し、

カンボジアでの国際歯科医療支援活動、ボランティア活動を今後も継続していきます。

 


来年度のボランティア活動にご興味のある方は、下記までぜひご連絡ください。
医療従事者に限らず、どなたでもご参加いただけます。


▼このような方へ:

  • 医科・歯科の医療従事者の方
    → 現地での診療支援や健康教育活動にご協力いただけます。
  • 企業のCSR担当者・社員の方
    → 社会貢献活動の一環として、社員のボランティア参加を通じて国際支援に貢献できます。
  • 学生や一般の方で、絵を描くのが好きな方
    → クビアン小中学校の壁に絵を描くアート活動に参加できます。
  • 国際支援やボランティア活動に関心のある方
    → 現地の子どもたちと里親制度を通じて貢献できます。                                                          里親会員 – 「共に生きる」ことを何よりも大切に。 – 特定非営利活動法人 – 共生フォーラム
  • 自分のスキルを社会貢献に活かしたい方
    → 国際医療支援PR、物資支援、通訳など、さまざまな形で参加できます。

▼活動内容の一例:

  • 歯科・医科診療のサポート
  • 健康教育・衛生指導
  • 学校施設の美化(壁画制作など)
  • 子どもたちとの交流

お問い合わせ・参加希望:
医療法人社団デンタルケアコミュニティ法人事務局
TEL:03-5771-2691
Email:info@forest-dental.or.jp
Webサイト:フォレストデンタルグループ


私たちの願い:「世のため人のため共に生きる」
医療の力で未来を照らす活動に、ぜひご参加ください。

カンボジアの
歯科事情

カンボジアは1970年代後半、ポル・ポト政権時代の極端な共産主義による知識層の大量粛清により、
歯科医師を含む多くの医療関係者教育者が犠牲になりました。
その影響はいまだ続いており、現在も歯科医師はカンボジア全土で僅か300人程。
多くが都会に集中しているため、 シェムリアップをはじめとする地方都市で歯科治療を受けることはとても困難な状況です。
予防歯科の考えについても浸透しておらず、 そのため歯磨き習慣のないご家庭が多く、
ブラッシング指導で初めて歯ブラシを触ったお子さんもいました。
私達が診察した子ども達の中には、 乳歯のほとんどが虫歯になっていたり、
歯が黒く変色するまで虫歯が重度に進行していたケースもありました。
予防歯科について知識がない、 虫歯になっても治療できない、
痛くても我慢するしかない過酷な状況は、 子ども達の健やかな成長を阻害しているといっても過言ではありません。
私たちフォレストデンタルグループは、歯科医療に携わる者の当然の責務として、
これからもカンボジアでのボランティア活動を行っていく所存です。